2011年9月27日

ベトナムの消費者物価指数とアジア各国の比較

20110923icn001B001.gif 世界銀行系の国際通貨基金(IMF)は9月発表の「世界経済見通し」で、ベトナムの消費者物価指数(CPI)上昇率は今年12月に前年同月比で19.0%になるとの予測を示した。4月の前回予想(9.5%)から2倍に引き上げており、ベトナム政府による経済引き締め策の効果は年内はさほど現れないとの見方だ。


 IMFは、ベトナムの今年通年の平均CPI上昇率は18.8%になると予想。前回の13.5%から5.3ポイント引き上げた。

来年は、通年の平均CPI上昇率が12.1%、12月単月では8.1%になると予想。16年はそれぞれ5.0%、8.1%に下がるとしている。

ベトナムの国内総生産(GDP)成長率は、今年が5.8%、来年は6.3%と予想し、4月の前回発表からそれぞれ0.5ポイント下方修正した。

GDPに対する経常赤字の比率は、今年が4.7%、来年が3.8%と予想。失業率は、今年、来年ともに5.0%とみている。

■域内成長も下方修正

東南アジア諸国連合(ASEAN)5カ国(インドネシア、マレーシア、フィリピン、タイ、ベトナム)の経済成長率については、今年が5.3%、来年が5.6%と予想しており、前回からそれぞれ0.1ポイント引き下げた。

成長率予想を国別に見ると、5カ国全てで下方修正した。下げ幅が最も大きかったのは、ベトナムとタイの0.5ポイント。タイの成長率は前回の4.0%から3.5%に引き下げられた。

中国の今年の成長率見通しは9.5%と、前回から0.1ポイント引き下げられた。インドは7.8%で、0.4ポイントの下方修正だった。

IMFが、世界経済見通し2011年9月版を発表しました。
ベトナムだけが異常な程の消費者物価の上昇・・・
という事で、IMFの世界経済見通しを検索してみました。

IMF World Economic Outlook 2011/09 IMF発行のpdfファイルへのリンク

上記レポートの、表2.4
IMF forecast table2-4_2011_09.jpg
では、アジアの各国の予想データが載っています。


私は経済の専門家ではありませんが、
中国での物価、人件費の上昇をよくニュースで聞く事が多いので、
中国の物価上昇の方が高いと思っていました。
もちろん、中国沿岸部と内陸部では大きな差があると思います。

そんな中でベトナムの消費者物価が他のASEAN各国に比べても
ここまで高いのは驚きです。
しかもベトナムの経常収支は、御存知の通り赤字・・・。


貿易収支が黒字で、物価上昇、失業率が比較的低く抑えられている、
タイやマレーシアは、真の意味で安定した経済成長をしている国だという事なのでしょうか?

日本企業は、ベトナムではなく、タイやマレーシアに海外進出を考えるほうが良いという事でしょうか?


当サイトの関連記事

Bookmarks

  はてなブックマーク - ベトナムの消費者物価指数とアジア各国の比較   

トラックバックURL

このエントリーのトラックバックURL:
http://herethere.cressel.com/mt4/mt-tb.cgi/1554

コメント[2]

ベトナムの物価が上昇していると数日前に聞いたばかりだったので、『んん・・!』
と、そちらで実際に生活していらっしゃる貴方の事を思ったところでした。
数字の事はよくわからないけれど、インフレということなんでしょうか?
企業の進出にも大きく影響しそうですね。
世界的に経済情勢が危なっかしい様子。
庶民としては、どう対処すべきか・・。

そうです。ベトナムも含めてアジアの新興国は、
何がしかのインフレに陥っています。

ちょっと前まで毎週のように物が値上がりしていました。
ベトナムでこれだから、中国はもっと大変だろうと思っていましたが、
ベトナムのインフレがアジアの中で一番酷かったんですね。

気になるのは、いろんな数値が、
他の東南アジアの新興国に比べて見劣りする事です。
ベトナムは日本と同じように資源が少ない国なので、
人件費が上がってしまったらベトナムの魅力がなくなるという事になります。

経常収支が3年間(多分それ以上)赤字のままというのも、
国が本当に発展しているのか心配になります。

コメントする


お詫び:コメント投稿後に反映まで時間がかかったり、
エラーが表示される事がありますが殆どの場合正常に投稿されます。
暫く待って、INTERNAL SERVER ERROR等が表示された場合、
そのままブラウザーの「戻る」ボタンで前の画面に戻ってください。
コメントは正常に投稿されているはずです。